2009/09/24

アムステルダム油の地獄







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成田・ヴェネチア間フライトの中継地、
アムステルダムでの話でございます。

着陸前の窓外に見たものは、
ポプラのような並木が続く牧歌的風景。
そうか、オランダは酪農の地だ。

アムステルダムのスキポール空港で
4時間以上の待ち時間があるので
市内中心で時間を潰すことにしました。

パスポートチェックで執拗な質問を受けました。
こういう場所では今までスルスルスルーだったのに
最近は警戒が厳しいのかな。
それとも、こっちが怪しいのかな。
そういう中で繰り返す問答は、生きた会話、
リピテーション。楽しみました。

さてさて、東京の電車事情までとはいかないけど、
外国人には複雑に絡み合っているように見える
交通網の中から、市街地行きの電車を選ぶ。
乗ったはいいけど、辿り着ける確証がない。
車内放送はオランダ語…。
野となれ山となれ、とも思うけど、
フライトに間に合わなかったら洒落にならない。
そう言えば最近、成田エクスプレスが止まったな。
フライトに間に合わなかった人、どうしたんだろう。

猛スピードで走っていく電車の中で、
言葉が分からない焦りと、不吉な考えに
たらありたらあり、油の汗が出て参りました。
日焼け止めを塗り忘れた肌から流れる油は
肩に落ち、膝に落ち、椅子をしとらせ、
ついには車内の床が油で浸り始めました。
足元のおぼつかない老婦人が、椅子の背に
しがみ付きながら、なお足を滑らせています。
禁煙車両でタバコを吸おうとしていた輩が
ことの重大さを察し、ライターをしまいました。
車両に入ってきた車掌が、目を見開きながら
警報装置に指を伸ばした時…

窓の外に見えたものは、四角い集合住宅の群れ。
無味乾燥としていない、窓辺を彩られた集合住宅。
明るい日差しにも、恐らく冬の薄い陽光にも映える
色とりどりの窓辺。
それぞれの窓を見ているだけで、
お宅訪問をしているような感覚。

子供の顔。大人の顔。
住宅より遥かに背の高い木々が、人々を守っているよう。

やがて運河に浮かぶ数々のボートが目に入り、
汽笛の音が聞こえてきた。

いつかゆっくり訪れてみたい町並み。

アムステルダムの市街地は、適度な人の混みようの中、
人が人らしく住まっていそうな空気がありました。

無事、スキポール空港に戻り、ヴェネチア便に乗った時に
初めて気付きます。

映画祭に出る映画『kingyo』の主人公の1人、
藤崎ルキノさんが日本からずっと一緒の便に乗ってきたこと。

撮影ではご一緒できなかったのに、
お会いして、とても懐かしような感慨に浸りました。
ルキノさん、お供いたします。
いざヴェネチアへ参りましょう!



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