2009/11/13

命と人生のLIFE

その方が亡くなっていたことを知って
2週間ほどが過ぎようとしています。

出会ったのは太平洋のど真ん中でした。

取材をする経験が浅い私にあれやこれや、
写真や海や島の話をしてくれました。
撮影をしない時のほとんどの時間、
4、5人のカメラマンと一緒に
たわいもない話に花を咲かせました。

案内してくれた小さなビーチや
数え切れないほどの魚と素潜りで戯れた海、
小さな花々が咲く小径、
人の存在がその色に紛れてしまいそうな青い空を
みんなきっと忘れない。

その人が幾度となくくれた手紙には
丁寧に生きている人だけに与えられた
心ある言葉がいくつも詰まっていました。
純粋な子どもの眼差しような言葉箱でした。

悲しみの潮からむやみに出ていかなくても
いいんだなあと思い始めた頃、
子どもたちが立て続けに新型インフルエンザにかかりました。

高熱、咳、吐き気。
タミフルを飲まなくても、奇行、と呼んでいいのかな、
大丈夫じゃろか、と案ずる行動がいくつかありました。
大泣きや怯え、ちんぷんかんぷんな会話。
でも10分後には覚えていなかったり。

熱が引いて、咳が治まって、やっと安心すると、
オーディション、撮影、試験と立て続けに毎日が埋まり...
Life goes on です。