2009/12/31

おおつごもり

鴨川に来ています。
波に乗らないのに、鴨川に来るのは何十年ぶり?

義父さん、義兄ファミリー、うちらの計9名で
海の幸を食べたり、露天風呂から海を臨んだり。
義父さんの演歌『新潟の女』も聴きました。

海に沈む、今年最後の夕日を横目に、
新年の初日の出を見る場所の下調べへ。

夕日に雹(ひょう)が落ちる中、
喜んで山道を喜んで歩く人なんて、ダンナくらいです。
が、既にビールを開けて楽しそうだったので
一人でわらじ、じゃない、ブーツを履いて出かけました。

小さな山を越えた場所にあるというその場所は、
片道徒歩20分くらい。
道を進むほどに、夕闇は迫り、暗闇が広がっていきます。
獣が山をゆく音。
強い風にあおられて、小枝が折れる音。
雹がもたらす少し湿った臭い。
一台だけ車が行き過ぎました。

トンネルを越えれば海、と聞いていましたが、
あの、ぽっかりと口を開けた漆黒の闇がそれ?

電気も、行く先も何も見えない闇。
独り。

これは今年2009年の最後の関門。
自然に勇気を試される、最後のステージ。

前を進んでいる感覚と、出口から吹き込む風を頼りに
真っ暗な空間を闇雲に走りました。

下り坂、出口、海!
トンネルを駆け抜けると、山から何か重みのあるものが
ガササササと降りる音。

ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!

振り向くと、高い金網越しに、小さな小さなお社。
小さな小さな、真っ赤な鳥居。

一礼。
今年一年、ありがとうございました。
海とお社に、
明日の朝、新年のご挨拶に参ります。
どうぞ慶い年をお迎えください。

帰り道、ランニングタイムの記録を出せたと思います。
振り返らずに、ただただひたすら走り降りました。


皆様、慶い年をお迎えください。
拝。