・
・
地を這う球体はハリネズミに変幻し ハシビロコウの群れを蹴散らした後、ぬめぬめとした流動体になりながらスピードを上げた。
そして猛禽類から黒豹に変わり、太い脚を持つ虎になったそれが空を駆け上がろうとした瞬間、肉の塊になるようにそれとがっぷり四つに組んだのは、顕印まるちゃんだった。
子猫でも手懐けるように それを観念させたまるちゃんは 飄々とした面持ちで それを小さな箱に納めた。
1
2
3
3
夕べ見た夢、まるちゃんの夢。
単の季節の間に会いに行こう。